第1章(序章) 音楽理論は学ぶべきか、否か。

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「音楽理論は学ぶべきか否か。」

この議論はしばしば、耳にすることも、入門書などで目にすることもあります。
この問題に明確な答えがあるかどうかは定かではありませんが、こうして音楽理論について書いていく以上、自分なりの考えは持っています。

結論から述べると、音楽理論は学ぶべき。

これが私の考えです。

ではその理由はなんでしょう?

答えは簡単。

音楽理論は言葉の通り、音楽を理論的にまとめたものであるからです。

この手の議論の中で、反対派の意見でよく有るのが「音楽理論を取得すると個性がなくなる」と言うもの。
これは全くの見当違いなのです。

確かに、音楽理論を学んでいく過程で、典型的なコード進行や転調の仕方や使い方なんかも学んでいきます。
ですが、それによって個性が失われる事はありません。

なぜなら、それは音楽を作る上での基本的な知識でしかないからです。

なぜ曲を作るのか、なぜ演奏をするのか?

色々な意見があると思いますが、根本的に共通する事があります。

「表現する為」

究極にはこの一言に尽きるのではないでしょうか?
そして、表現すると言う事は、他者に向けて発信していく事とも言えます。

中には「自分で満足できればそれで良い」と思っている方もいるかも知れません。
勿論、それはそれで良いですが、自分の中にある何かを表現したいと言う部分では共通しているのではと思います。